映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『パパは奮闘中!』 失ってから気づくこと。

オリヴィエは妻の突然の失踪により、仕事と子どもの世話の両立に迫られた。

自分では何事も順風満帆だと信じていたオリヴィエ。
しかしこの事件をきっかけに、今まで見えていなかった家庭の問題や、職場環境の問題に気づき始める。




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冒頭に登場するオリヴィエの妻ローラは一見とても優しいお母さんなんですが、実はかなり思い詰めている描写があります。
そして何の言葉も残さず、突然いなくなってしまうんです。


オリヴィエの方も表面的には良いお父さんですが、内面が透けてくると言葉の端々に、態度に、相手の気持ちに配慮することを知らない人間なんだというのが見えてくるですよね。


悪気はないけれど、言葉選びを失敗しやすい人っているじゃないですか。
オリヴィエも最初はそういう人なのかと思いましたが、奥さんが出て行っちゃったというのに全然自分を省みない。
心配はしているんだけど、ローラの行方を周りの人に聞き込みをする時も「男がいたのか?」「若い男がほしかったのか?」とそればかり。
誰も不倫していたなんて言ってないのに、ローラ自身の心配もしなければ信用すらしてないんですよ。


挙句の果てには、実はオリヴィエの方が同僚と不倫していたという。
さすがに「コイツやべぇ…」とドン引きしてしまいました。



夫婦のどちらか一方を悪者にしたい訳じゃないけれど、オリヴィエのこの調子を見ているとローラは相当苦しかっただろうなぁ。

映画タイトルは『パパは奮闘中!』ですけど、このサムネイルのオリヴィエに「何笑っとんねん!」と突っ込みたい(苦笑)




何より、まだ小さい子ども達二人が可哀想なんですよね。
お兄ちゃんのエリオットはまだ9歳なのに、妹のローズの分も学校へ行く準備を手伝ってあげたり、ご飯の支度をしたり。
ママが帰ってこなくて本当は凄く怖いのに、一生懸命笑顔で頑張るんですよ。
子ども達の方がよっぽど奮闘中だわ!!




物語のラストは、個人的には結構意外なものでした。
毎日一緒にいたとしても言い出せないことはあると思うし、家族がどんな悩みを抱えているか気づけないこともあると思います。
でもそんな時に相手を責め立てるのではなくて、今相手は何を必要としているのかを考えられるようになりたいですね。



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