映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『ザ・サークル』 プライバシーのシェア


Amazonリンク


主人公メイはIT企業「ザ・サークル」に就職するんですが、この会社が何となくGoogleを思わせるような雰囲気。
そしてこのサークルは、超小型カメラを世界中あらゆる場所に設置してライブ配信するシステム「シー・チェンジ」を発表し、世間を賑わせているところ。


CEOのイーモンはメイの趣味であるカヤックを例にして、
何らかの事情でこういったアクティビティの実現が難しい人々は、動画や写真によってアクティビティを体験する。
だから隠す事は罪!どんどん日常を公開してシェアしてこーぜ!
っていう考えなんですよね。


メイも体験をシェアすることは権利の保護だと賛同。
体にシーチェンジカメラを装着して、24時間自分を公開する実験モデルに抜擢されます。




物語の導入としてはざっとこういう流れなんですけど、すごく奇妙な空気感のまま進行していくんですよね。
何でかって私は「この会社やべぇ…」とドン引きしているのに、社員達は「この会社は素晴らしい!イーモン最高!」と、話が進めば進むほど温度差が開いていくから。


SNSの多様性と個人のプライバシーといった現実世界にも密接に関わる内容で、ある意味オバケやゾンビなんかよりも恐ろしい危険な問題。
なのに、非常にリアルなテーマを取り扱っている割には、主人公と自分の価値観が違い過ぎて他人事のような距離を感じてしまいました。

これはたまたま私がそう感じただけなのかなぁ。



しかし皆が"神システム"と崇める24時間シーチェンジカメラ生配信も、案の定放送事故が。
これでやっと主人公が方向転換を始めます。

見ている側としては何を今更感。



分かった、設定はリアルだけど、リアル過ぎて斬新さがないのか。

ネット社会の危険性を訴えるにも、もう既に現実で起こってしまっていることだし、ただ事実確認をしているような内容なんですよね。


決してつまらない作品とは言いませんけど…なんか惜しい。



楽天リンク