映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

邦画『ぼくが処刑される未来』 人が人を裁く重さ

突然光に包まれた次の瞬間、幸雄は取調室にいた。

警察から5人もの命を奪った罪を問われるが、全く心当たりがない。

それもそのはず、ここは25年後の世界。
幸雄は「未来犯罪者消去法」に基づき、未来に犯す罪を償う為に過去から連れて来られたのだった。




Amazonリンク




25年後の未来は量子コンピューター「アマテラス」が全てを司る世界。

「未来犯罪者消去法」がどういうものかと言うと、未来では死刑制度が廃止されているので、遺族の救済のために過去から連れてきた被告人を公開処刑するんです。
過去から連れてきた人は“この時代に存在しない者”ということで、法に触れないんだそうですよ。とんでもねぇ…


しかしこれが、SF映画によくある実はシステムに欠陥があるパターン。


この殺人犯は未来の自分ではなく、同姓同名の別人
つまり、幸雄は殺人なんてしてなかったんです。

そこで幸雄は自分の未来を守る為、本当の25年後の幸雄を探しに行きます。





この「未来犯罪者消去法」って無茶苦茶ネガティブですよね。

せっかく時空を行き来する技術が開発されて、あらゆる科学が発展しているのなら、犯罪者予備軍が罪を犯さないで済むような世界を作る方が平和じゃないですか?

SF映画の未来って悪に支配されがちよなぁ。



裁判員制度の要素も含んだお話で、これが伏線にもなってます。
ヒロインが幸雄に向かって「その笑顔を昔にも見たことがある」と言うんですが、この映画を見た人達はこの言葉をどの段階の時系列と捉えるんだろう。
私的には、弱気だった幸雄が心を決めて笑顔を見せたことで、未来が変わったってことなんじゃないかと思ってます。




あと本当に余談で余計なツッコミだけど、未来の幸雄役の役者さん、どっちかと言うと本物の幸雄より真犯人の幸雄の方が雰囲気近くない?(笑)
幸雄役の福士蒼汰くん、濃いめだから( ̄▽ ̄)

というか、福士蒼汰くんが特殊メイクとかして未来の幸雄も演じるんじゃダメだったのかなぁ。

別に役者さんを批判する意図はないですからね!!




全体的に作りがチープなのは否めないけれど、タイムスリップものとしてチラッと伏線もあって、テーマも面白かったです。



楽天リンク