映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

映画『トゥルーマン・ショー』 自分だけが知らない

今週のお題「外のことがわからない」に絡めて、
洋画『トゥルーマン・ショー』です。



<ざっくり概要>

保険会社に勤め、平凡な毎日を過ごしているトゥルーマン

ある日いつものように会社へ向かう途中、水難事故で行方不明になったはずの父親とすれ違う。
しかし声をかけようとした瞬間、老人集団がやってきて父親と引き離されてしまった。

これを境に、トゥルーマンは日常の違和感に気づき始める。
幼い頃は冒険家を夢見ていたトゥルーマン
この街を出て、“外”を目指すことに。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



実はトゥルーマンの人生は、生まれた時からテレビのリアリティ番組によって作られたもの。
その名も「トゥルーマン・ショー

街も太陽も月も、海も風も、みんな大掛かりなセット。
そして売店のおじさんや、お隣さん、親友や妻や両親に至るまで、全員がエキストラ俳優だったんです。怖い。


24時間完全密着放送のため常に居場所を監視されていて、トゥルーマンは生まれてから一度もこの街を出たことがありません。



彼も外に興味がない訳ではないんですよ。
でも旅行などの話題になると、尽く話をそらされ誘導されるんです。
それを30年もやってきたって、恐ろしい洗脳。


ネタがバレてくると、いよいよエキストラ側の動きが可笑しくなってきます。
トゥルーマンが来ると連絡を受けると、急いで配置について演技を始めるんです。
この様子に『サトラレ』を思い出して、漫画の続きどうなったんだろうなぁなんて。(脱線するな)

でも今まで送ってきた当たり前の日常に違和感を持って、追求し、打破できるって凄いですよね。
本能的なものなのか、彼だからできたことなのか。


トゥルーマンが明るい好青年だからこそ、疑似社会に閉じ込められているのが可哀想でならない。
この番組の視聴者はどんな思いで見始めたんだろう。
物語にリアルに突っ込むのは野暮ですけど、まずこんな企画をやること自体非難轟々ですよね。
でもその視聴者の思考すら、「面白い!なんて画期的な番組だ!」とコントロールされていたら…。
人ひとりの人生をずっと覗き見しているなんて、罪悪感とかもう色々と麻痺しちゃってるのかな。
トゥルーマンの隔離生活も怖いけど、視聴者の感覚も怖いですな。


最後は命からがら海の果て(縁)まで到達し、出口を見つけます。
外ってどうなってるんだろう。
本人は知らないけれど、彼は世界中で放送されている人気番組のスターですからね。
初めての外の世界、飛び出したら大量のファンに出待ちされてたりして(笑)




トゥルーマン・ショー【Blu-ray】 [ ジム・キャリー ]