邦画『あやしい彼女』 人生やり直せたら何しよう?
御年73歳のカツは、口を開けば苦労自慢、愚痴、文句しか出てこない嫌われ者。
そんなカツが、ある日オレオレ詐欺にあってお金を騙し取られてしまう。
気を落としたカツを励まそうと声をかけてきた娘にも「こんなことになったのもアンタのせいだ」と悪態をついてしまい、とうとう娘からも見放されてしまった。
家を飛び出し静まり返った夜の商店街を歩いていると、一軒だけ明かりのついている写真館が。
昔憧れのオードリー・ヘプバーンの写真に引き寄せられて入店すると、店主に「私がこのカメラで、お姫様にしてあげますよ」とおだてられ写真を撮ってもらった。
するとカツはうら若き二十歳の姿に!Σ(゚ロ゚ノ)ノ
女手ひとつで娘を育て、自分のことは全て犠牲にしてきたカツ。
もし時を戻せるなら、今度はどんな人生にしてみたい?
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開始20分くらい、カツのあまりの口の悪さに気分が悪くなって挫けそうになりました。
でも私はこの後多部未華子ちゃんが出てくるのを知っていたので見続けました。頑張りました。
カツは話し方から歩き方から表情から、どれを取っても品がないんですよね。
それを若返った姿の多部未華子ちゃんもしっかり演じているから笑えます。
普段カツが現れたら追い払おうとする商店街の人達も「キレイなお姉ちゃん寄ってかない?」なんて声をかけてくるんです。
立ち居振る舞いはばーさんのままなのに。
なんやかんやあった後、幼馴染の次郎(当たり前だけどじーさん)の家に泊めてもらうことになります。
商店街ののど自慢大会で歌を披露すると、お年寄りの中で若い女の子の澄んだ歌声が異彩を放つカツ。
偶然居合わせたバンドマンの孫と、新しい歌姫を探していた音楽プロデューサーの目に止まり、カツは流れに乗って音楽活動を始めちゃいます。
多部未華子ちゃんって綺麗な声だなぁと思っていましたが、ここで歌う「見上げてごらん夜の星を」がとても可憐で素敵なんですよね。
またこの音楽プロデューサーを要潤さんが演じているんですが、100点満点の王子様なんですよ。
要潤さんってうどんのイメージが強すぎて最早うどんだったんですけど、今回ばかりは私の中の乙女がハッとしました(笑)
物語の終盤は少々詰め込みすぎ&盛り込みすぎ感がありましたが、娘役の小林聡美さんのお芝居に引き込まれて気になりませんでした。
忙しないストーリーを全てまとめ上げる演技力、凄いです。
ただどうしても突っ込みたくなっちゃったのは、最後に多部未華子ちゃんからばーさんの姿に戻った時、なぜ混乱が起きなかったのか…。
この部分は大変なネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、もう気になって気になって(笑)
見た人達はどう思ったんだろう。
気にしたら負けってやつですかね( ̄▽ ̄)