映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『私だけのハッピーエンディング』 死ぬまでに叶えたい3つのこと

広告代理店に勤めるマーリーは、仕事もプライベートも充実。
特定の恋人を作る恋愛は嫌い、自由な関係を楽しむ彼女。
何もかもが上手くいっているはずだった。

ある日体調に違和感を覚えて病院へ行くと、医師のジュリアンから末期の大腸がんの診断を受け、余命半年を宣告される。
突然のことにショックを受けるマーリー。
不安を隠そうと周りに明るく振る舞うことで、かえって気を遣わせ友達とも気まずくなってしまう。

そんなマーリーを支えるジュリアン。
残された時間はあと少し。
葛藤しながらも、大切な存在に気づいていく。



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今を楽しみたいタイプのマーリーですが、本当はナイーブな面を持った女性なんです。
傷つくのが怖いから、強がることで自分を守っている。
でも死を意識したことで、自分の弱さとも向き合っていくんです。
関係があまり良くなかった家族とも、少しずつ距離を縮めていきます。


明日があることが当たり前になっていて、それはずっと続くものだと思いがち。
突然タイムリミットを提示されたら戸惑うよなぁ…。


この物語は病気や死への葛藤を描くというよりは、終活の方がテーマ。

余命宣告を受けた後、マーリーは神様(の格好をしたウーピー・ゴールドバーグ)に会う夢を見ます。
そこで3つの願いを叶えてくれると言われるんですが、私だったら何をお願いするだろう(´~`)


残りの時間をどう過ごすのが一番かは、人によって全く違うものになると思う。
一人で静かに暮らしたいかもしれないし、パーッと派手に騒ぎ倒したいかもしれないし。


私としては、このマーリーの過ごし方は結構理想的。
友達と普段どおり過ごして、運命の出会いをして、大好きな人達に最期の最期まで囲まれて。
ただそれってやっぱり日頃の積み重ねですよね。
普段から明るく笑って生きてきたマーリーだから付いてきてくれる人達がいる。

生きたいように生きるって大切だなと思います。


ジュリアンも、医師だから誰よりも病状を理解した上で彼女を愛してくれるから素敵です。
恋人に病気が見つかったら、離れてしまう人も少なくないじゃないですか。
だけどジュリアンは真っ直ぐにマーリーを見つめてくれる。
これ以上に心強い存在ってありますか。


こうして迎えるエンディングが、とても彼女らしくて良いんですよね。
湿っぽくならなくて、盛大なパーティーを開いてマーリーを見送るんです。
マーリーを通じて繋がった縁。

みんなの心の中に生き続けるというのは、こういうことなんだろうな。




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