映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『2012』 世界滅亡の日


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科学的な説明は難しいので超ざっくり言うと、学者さん達の調査によって「近々、今保たれている地球のバランスが変わって、地震や火山が活発になってヤバいことになるよ!」ということが分かったんです。
それも予想を上回る速さで地殻変動が起きてしまうので、人々はパニックの中どう生き延びるかっていうSF作品です。



こういった映画でありそうなパターンとして、

  • 科学技術がものすごく進歩していて、技術者達の頑張りによって地殻変動すらも食い止められてしまう感動物語。
  • 主人公が超絶ラッキーマンで、数々のピンチも潜り抜けて命拾いする爽快アクション。

というのを想像したんですね。



しかし、そんなの甘かった。甘々。



地殻変動なんて止められる訳がないし、一般市民にそれを伝えたところでパニックになるだけ。
だから偉い人達は、下々には教えません。
すると人々は「なんか最近、やたら地震が多いわねぇ」なんて言っている間に、地盤沈下や火山の大噴火、大津波が起こって、あれよあれよと自然の猛威に飲み込まれていってしまいます。


神様に祈りを捧げながら、家族と身を寄せ合いながら、皆為す術もなく死んでいくんです。
その死に様を強調して描かれるシーンが多くて、だいぶ心が痛みました。


自然災害を大迫力で再現したCG技術は凄まじいんですが、爽快感のあるスリルやハラハラを求める人には宜しくないと思いますね。



メインキャラの中で特に印象に残ったのは、ヒール役でもあるユーリ。
元プロボクサーの、ケチで強欲な大金持ち。
自分と息子達さえ助かれば良いという、分かりやすい嫌なヤツなんですよ。
ただ最後の方になると人一倍家族愛が深いことが見えてくるし、さすが元ボクサーだなという屈強な精神力にこちらもエネルギーが湧いて、思わず肩入れしたくなりました。

こういう人物描写は嫌いじゃないです( ̄▽ ̄)



多分ストーリーとしては人間のエゴに焦点を当てていると思うんですけど、私としては変わらない日常の有り難さが身に沁みました。
この映画を見て抱く感想として合っているのか分かりませんが、毎日温かいご飯がいただけて、温かいお布団で眠れることに感謝したくなる作品でしたね。




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