映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『オリエント急行殺人事件』 傷ついた者たち

休暇を楽しむはずだったエルキュール・ポアロだが、事件解決の依頼を受けて急遽、豪華寝台列車オリエント急行に乗車した。
しかし、その列車の中でも依頼が――。

アメリカ人富豪のラチェットから「何者かに脅迫を受けている」と身辺警護を頼まれるが、ポアロは彼の品行から依頼を拒否。
その夜、ラチェットは自室で刺殺されているのが発見された。

鉄道会社から捜査を頼まれたポアロは、乗客一人ひとりに聞き込みを開始する。



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アガサ・クリスティの古典的な雰囲気を、優雅で壮大に映像化した作品。
最初から最後まで、ずーっとお洒落(゚∀゚)

1930年代のエレガントな装いが好物な私にとっては、画面に映る風景や人々がどこを切り取っても目の保養になります。




事件の方はというと、自分の推理力に自信があったポアロも、今回の事件は非常に難解で頭を抱えている様子。


聞き込みをした結果、乗客の中に犯人がいることは確実なのに全員にアリバイがある。
お手上げです\(^o^)/



いやでもさ、一人くらいアリバイのない人がいた方が自然じゃない?
いろんな地域からやってきて、人種も様々で、今日初めて列車内で顔を合わせた人同士が、どうしてそんなお互いの動向を証明できるの!?
初っ端から「こんなもん皆グルでしょ」と思考停止(笑)
それがまさかあんな結末になるとは。



ただポアロも、難解だー複雑だーと言う割にはスラスラさくさく推理を進めていくんですよね。
雪崩で立ち往生してしまった列車とは違って、かなりテンポ良く感じました。

ミステリーが不得意な人だと置いて行かれそうなスピード感。
得意な人だとタイムアタック




描かれる時代の関係もあるけど、真相が分かってからも殺伐としないのが他のミステリー作品とは違いますね。
たぶんポアロ的には今回の謎解きは鮮やかさに欠けるというか、彼の美学には反する部分があったかもしれないけど、入り乱れる感情や歪だからこそ生まれる美しさがロマンチックに感じました。





一番の感想は、キャストが贅沢であること。


この殺害されたラチェット役をジョニー・デップがやってるんですから!
序盤に死んで、あとは回想だけというね(´゚д゚`)

決してチョイ役ということではないんですが、こんなキャラの濃い人があっさり死ぬなんてと思いますよ(笑)


個人的には「メアリ・デブナムが最強に可愛いな~どっかで見たことあるな~」と眺めていましたが、「スター・ウォーズ」のレイでした(゚д゚)
デイジー・リドリー、こりゃまた随分雰囲気が違いますな。




見る前は推理パートが難しくて疲れるんじゃないかと心配しましたが、思いの外見やすかったです。
これは続編の「ナイル殺人事件」も楽しみ!



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