洋画『ラスト・デイズ』 突然、一歩も外へ出られなくなったら…
カナダ在住の引き籠もりの少年が、自ら命を絶つというショッキングな報道が世間を賑わせた。
しかし少年が遺したビデオには「部屋から出ないのではなく、出られないのだ」という言葉があった。
その事件を皮切りに、世界中で“広場恐怖症”を発症する人々が確認されるようになる。
↑Amazonリンク
スリラー映画の奇妙な疫病シリーズですね。
突然外が怖くなり、無理に出ると心臓発作を起こして死んでしまうという症状です。
主人公マルクも会社で仕事中に発症し、数ヶ月家に帰れなくなっています。
てっきり発症した時にいた建物から出られなくなるのかと思いましたが、地下道を掘って移動を始めるので、お日様の下に行かなければ大丈夫みたい。
マルクと鬼上司のエンリケは、最初は衝突がありましたが、お互い探している人がいたので協力することになります。
世界でどんなことが起きているかと言うと、電車の駅やショッピングモールなど、外へ出られなくなった人達がそのまま住み着いて生活をしてるんです。
案の定食糧などの奪い合いも起きていて、暴徒化した人々もいます。
こういう危機的状況に冷静さを失ってしまうと、人って本当に怖いですよねぇ。
備えあれば憂いなし、日頃から災害対策とかできることはしておかないといけません。
エンリケは人の心を持たないパワハラ野郎かと思いましたが、あまり表に出さないだけで実は義理人情に厚い人だったのが感動ポイントの一つ。
職場でももう少し接する時間が長くなれば、良き信頼関係が作れたんだろうか。
うーん、いつ死ぬかって時だから丸くなっただけかも?
相手がマルクだけに。(うるさい)
この外へ出られなくなる表現は、以前精神的に参っていた時の自分を思い出しました。
私は物が歪んで見えたり泡を吹いたりはしませんでしたけど、血の気が引いて自分の中で激しい葛藤が起こってキャパオーバーになる感覚。
身につまされる思いでした。
映画を最後まで見ても、広場恐怖症は何が原因で広がったのかも明らかになりませんし、治す方法も見つからないんですよ。
こうなると物語が何を伝えたいのかを解釈するのが難しいんですけど、私個人としては“出られない”というテーマに深く共感するものがありましたね。
昨日までは何ともなかったのに、もしくは気づいていなかっただけで少しずつ変化が起きていたのか。
毎日苦しくてもどうにか乗り越えていける人もいれば、エネルギーが切れてしまう人もいて、それは皆違って同じじゃないからですからね。
誰に降り掛かってもおかしくないことなんだよなぁと思います。
↑楽天リンク