映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『ブロードウェイと銃弾』 作家になりきれなかった夢見る作家

売れない劇作家デビッドだが、念願かなって自分の戯曲をブロードウェイ舞台にかけることになった。
しかし舞台の出資者はマフィアのボスで、彼はろくに演技もできない自分の愛人を主演に据えろと要求、さらに監視役に部下のチーチまで送り込んできた。

いざ稽古に入れば、今度は演者達から「脚本がつまらない」と次々不満が湧き始める。
芸術とは縁遠いチーチすらもこれを見兼ね、デビッドの脚本に手を加えることに…。




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どのくらいの作品から古い映画、レトロ映画と区切るのか分からなくなっている私です。
この物語の設定が1928年なのもありますが、1994年に公開されたとは思えない、昔の喜劇映画を見ているような雰囲気がありました。


主人公の目的や人間関係だったりが掻き乱されたまま、力技でオチに向かっていくような、海外の短編アニメのようなカオスな展開( ̄▽ ̄)
4コマ漫画っぽいと言いますか。




対象的に描かれている、デビッドとチーチの感性の違いは興味深かったです。

作家を目指してたくさんの小説から学んだ知識で脚本を作るデビッドと、過酷な環境を生きてきて様々な修羅場をくぐってきたチーチの実体験から生まれる脚本。
そりゃあ演者も観客も、デビッドの作る本は「よく出来ているけど面白みにかける」と感じちゃうんでしょうね。


ただチーチも、まっさらな所からこのストーリーを作ることができたかと言うと、そうではないと思うんですよ。
デビッドがしっかりとした骨組みを作ってあったからこそチーチの発想力が活かせたのだろうし、物語を作るにはどちらも必要で、どちらか一方では完成しないんだろうなぁ。




『ブロードウェイと銃弾』は、日本でミュージカル化されたのをキッカケに知りましたが、このドタバタ劇は舞台映えするでしょうね。

私的には、名優だけど過食症で日に日に体が大きくなっていくワーナー役を、鈴木壮麻さんがどんなふうに演じているのか見てみたいところです(笑)





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