映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

アニメ『コララインとボタンの魔女』 独りぼっちの女の子がみつけた夢の世界。

ピンクパレスアパートに引っ越してきたばかりのコラライン。

園芸雑誌のライターをしている両親は仕事が忙しくてコララインに構う時間もなく、料理もまともに作らない。


つまらない毎日の中で、コララインは家に小さなドアを見つける。
そのドアの向こうは、別のパパと別のママがいる理想の世界だった。



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不気味なようで可愛らしさもあるような、ヘンリー・セリック監督独特の世界観。

ストップモーションアニメなのが凄いですよね~。
良い意味で一つ一つ人の手で作られた歪さと味が出ていながら、動きが滑らか過ぎて本当にストップモーションなのかと目を疑ってしまう技術の高さ。
好きな人はめちゃめちゃ惹き込まれると思います。



いやでも虫が苦手だからキツいシーンも結構ありました(´Д`;)

コララインは11歳の女の子なんですが、ウジ虫みたいなのを素手で潰しちゃえるんですか!?蚊ならまだしもですよ。
無頓着な子という感じもないし、潰れた虫を気持ち悪がっているから耐性のある子って訳でもないし、何を意味するシーンだったんだろ。
コララインのメンタルに不安を抱くシーンだったことは間違いない…。



ドアの向こうの世界には、優しくて楽しくて美味しいご飯も用意してくれる別のパパとママがいます。

こちらの世界の住人は皆、ボタンの目をしたお人形。
淋しい思いをしている子どもをご馳走やプレゼントなどでおびき寄せ、懐いたところで自分のモノにしてしまおうという魔女の世界だったんです。


コララインは何とか脱出しますが、今度は引き換えに両親が捕まってしまいます。



この作品で私が引っかかったのは、あんなに怖い思いをして両親を助けに行ったのに、現実に戻ると両親はそれを知らないということ。
これもコララインを連れ込むための魔女の罠で、実際は両親は捕まってなかったのかなぁ。



この物語は子どもに向けた“うまい話には裏がある”という教訓だという解説を見かけましたが、コララインに関しては親がもう少し気にかけていれば魔女の世界に迷い込むこともなかったんじゃないかと思うんですよ。

魔女に捕まったことで両親が改心して家族愛が深まるお話なのかと思ったのに、コララインが一方的に可哀想じゃないですか?
児童文学ってそういうものなのかなぁ。


私はむしろ、
子どもの為にも仕事は大事だけれど、子ども本人のこともきちんと見ていなければ取り返しがつかなくなる、
という親への警鐘でもあると思いましたね。



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