アニメ『秒速5センチメートル』 こんなんずるいわー(褒め言葉)
遠野貴樹と篠原明里の小学生時代から社会人になるまでの成長と、二人の関係の変化を三部構成で追うストーリー。
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他のアニメ作品とは違って、ナレーションの言葉の綴られ方が文学的。
アニメーション付き小説って感じ。
本をまるで読まない人が分かったようなこと言ってますが。
小説って如何に言葉を操って文章だけで読み手に情景を想像させるかという芸術だと思うんですけど、それに映像がついてるって面白くないですか?
映像の描写もすごく繊細なんですよ。
情報過多になりそうなのにならない、不思議な感覚でした。
アニメーションに関しては色使いが独特ですね。
特に夕方と夜の境目の色調が印象的です。
ビー玉に光を透かしたようなキラキラ感。
物語は何の変哲もない日常なのに、セリフ回しと配色のおかげでとてつもなく儚い雰囲気を出してました。
2007年公開か。
この頃の大人はまだ、中学生では携帯電話を持ってなかったかな。
今時は小学生でも持ってる子多いよね。
前の作品を振り返るのにありがちだけど、当時スマホやSNSがあったら二人の関係はどうなっていたんだろ。
でもこの二人はそんな文明の利器があっても結果は変わらなかった気がする。
だからこそ色んな世代から評価される物語なのかもしれない。
最後はどう解釈したら良いんだろう(´Д`)
どうして貴樹は自分から明里と距離を置くようなことをした挙げ句、大人になっても引きずっているのか。
思春期こじらせちゃった系男子なの??
女の子チームはみんな大人の階段のぼったのに~。
貴樹は子どもの頃からしっかり物事を考えられる感じだったから、意外と不器用なところもあるんだなとギャップを感じました。
とにかく山崎まさよしさんの「One more time,One more chance」がずるい!!
「こういう物語なのです。」と言わんばかりに全部持ってったぞ!(笑)
でもこういう締め方も小説っぽい。(※個人のイメージ)
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