映画いろいろ。

映画の感想文。何となく目に止まった作品を、何となく観始めるのが好き。

洋画『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』 美人の定義ってなにさ

容姿にコンプレックスがあるせいで、全てにおいて卑屈になっているレネー。
自分が醜いから損をしていると、毎日憂鬱に過ごしていた。


ところがある日。
ジムでエアロバイクから転倒した際に頭を打ち、その衝撃でレネーは誰もが羨むパーフェクトな美人に生まれ変わっていた!
(そう見えているのは本人だけで、実際は何も変わってない)


コンプレックスから解放され、自信に満ち溢れたレネーの人生は一転する。



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海外って日本以上に容姿を指摘することを避けるじゃないですか。
でもその割にスクールカーストだとか、外見がイケてるかどうかで上下関係が決まったりする話がありますよね。
どっちなの?と思ってしまうんですけど、見た目による差別が多くあるから警鐘を鳴らしているんですかね(´・ω・`)



この物語は自分に自信が持てない女性に勇気を与えるお話だと思うんですが、私は恐ろしさも感じました。
超美人の魔法がかかったレネーは美人になったから何でもできると思っていて、タガの外れっぷりが凄いんです。
これって美しさに関係なく、結局心の中は歪んでいると思いませんか?


怖いものが無くなったおかげで、憧れの職業だった化粧品会社の受付に応募したり、クリーニング店で偶然居合わせた男性・イーサンをナンパしちゃったり。
決して挑戦することが良くないというのではなくて、美人だからできるようになったと思っているところが引っかかりますね。

コンプレックスがなくなったことで気持ちに余裕が生まれるのかと思いきや、容姿に対する偏見はより強くなってるんですよ。




この際もっと捻くれた見方をすると、「見た目は一切変わっていないけど自信たっぷり」というレネーが人気を集めていくことも気になります。
もしレネーの性格はそのままで、平均的な体型をしていたら、ここまで皆を惹きつけたんでしょうか。
一流ブランドの化粧品会社で、社内はどこを見てもモデルのような華やかな女性ばかり。
その中にいるレネーだから、“ぽっちゃりなのに”自信があって素晴らしい。
社員達のあの見事な掌返し、“なのに”って思ってませんかね?


明るいコメディに見えて、かなり闇が深いテーマですよこの作品は…。



魔法がとけて自分自身を見つめられるようになったレネーは「どんな自分でも私は私」と本当の自分で自信を持つことができましたが、私は勇気をもらったのが半分と、やっぱりコンプレックスになったのが半分(笑)

この作品が伝えようとしているのは「あなたは素敵よ!自分らしさ大切に!」なのか、世の中の美の定義に対する問題提起なのかどっちなんでしょうね。
どっちもか。



まぁでも兎にも角にも、イーサンがレネーを心底好きになってくれる人でとっても良かった!
本人が幸せならOKです(`・ω・´d)


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